イギリスで家を買う_HELP TO BUY Equity Loansについて

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こんにちは!Chiyo(ChiyoM_London)です。

 

前回はロンドンの不動産事情の記事に続いて今回もイギリスで家を買うシリーズ(まだ買えてないけど、、笑)になります。

 

ロンドンで家を買うことに真剣になり始めたのはちょうど一年前、それから少しずつ政府の補助、政策で利用できるものがないか調べるようになりました。

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HELP TO BUY

このブログでも紹介したことのあるHELP TO BUYという政府のスキーム、マイホーム購入をサポートする目的で2013年から始まり2021年まで続くことが既に決まっています。

 

 関連記事   Help to Buy ISA と Lifetime ISA 貯蓄として活用するならどっち?

 

HELP TO BUYのスキームは大きく分けると三つあります。

  • Help to Buy: Equity Loans
  • Shared Ownership
  • Help to Buy ISA/Lifetime ISA  

 

この記事ではHelp to Buy: Equity Loansについて解説します。

 

Help to Buy: Equity Loans

Help to BuyのEquity Loansとは物件の20%(ロンドンでは40%)を住宅ローンと別に政府が追加で貸し付けをするスキームです。

 

イギリスでは住宅ローンの貸し出し上限の目安は年収の4-5倍に設定されているのですが、住宅価格は平均年収の8-10倍程度に高騰しているため頭金が少なかったり、共働きではない場合、最初の住宅購入のハードルがとても高いのが現状です。(特にロンドン。。)

 

 

このスキームを利用すると少ない頭金で不動産購入が可能になり、最初の5年間は政府から借りたローンが無利子になります。

 

一見良いこと尽くしのように見えるこのスキームですが、通常の住宅ローンとは仕組みが全く違い注意点もあるので詳しくここから説明していきますね。

 

Help to Buy: Equity Loansの加入条件

このローンは過去に住宅を購入したことがないFirst time buyer 600,000ポンドまでの新築物件(イングランドとウェールズの物件のみ)を購入する人が対象です。

 

Help to Buy: Equity Loansの仕組みとは

 

AさんがEquity Loansを利用すると費用の内訳はこのようになります。

通常の住宅ローンと政府のEquity Loansの大きな違いは返済時のローン金額が住宅価値によって変動すること。

 

例えば売却時に住宅価格が300Kから350Kに値上がりしたとします。

そうするとEquity Loansの金額はなんと20,000ポンドも増えるんです。

これはEquity Loansが金額ではなく不動産の何パーセント分を占めるかで固定されているから。

 

ちなみに住宅価格が下落した場合はローンの金額も下がるように設定されています。

 

Help to Buy: Equity Loansの返済方法

 

Equity loansは返済方法も通常の住宅ローンと異なります。

住宅ローンの場合、家を購入してから毎月返済していくのが一般的ですよね。

 

Equity Loansの場合は下記のどちらか速い期日が来るまでに全額返済する必要があります。

 

  • 購入から25年経ったとき
  • 物件を売却するとき

 

期日来るまでは全額を一括、もしくは一部のみ返済することも可能です。

*分割で払う場合、最小の返済金額は住宅価格の10%

 

ちなみに返済時には家の査定が必要になるため通常の住宅ローンより諸経費がかかることは頭にいれておきましょう。

 

6年目以降ローンの金利がだんだん高くなる

 

Help to Buy: Equity Loansは5年目までは無利子ですが6年目から利子がだんだん高くなる仕組みになっています。

 

上記のAさんの例で10年間のローンシュミレーションを表にしました。

Year Estimated RPI (5%) + 1% Interest Fee (%) Interest and management Fee
1-5 n/a 0% 12£
6 6% 1.75% 2100£
7 6% 1.86% 2232£
8 6% 1.97% 2364£
9 6% 2.08% 2496£
10 6% 2.21% 2652£

Equity Loansの借入金額は120,000ポンドで設定しています。

5年目まではmanagement fee以外の費用はかからないのですが、6年目からは1.75%の利子がかかり、7年目以降はRPI(小売物価指数) +1%が金利に追加されるためローン金利は完済するまで常にあがっていきます。

 

7年目の金利計算については下記でまとめましたが、ちょっと複雑なので興味のある人だけどうぞ。

RPIは5%の想定

Equity Loansのメリット、デメリットは?

 

Equity Loansを利用する上でのメリットとデメリットをあげていきます。

良い点

  • 頭金が少なくても住宅購入可能
  • Equity loansは5年間無利子で借りられる
  • 住宅ローンが住宅価格に占める割合が少なくなることで優遇された金利が受けられる (住宅の95%住宅ローンを借りるより、75%だけ借りたほうが利率がいいことが多い。)

悪い点

  • 新築物件に限られる (値段は中古物件に比べると高め)
  • 住宅が大幅に値上がりするとEquity Loansの金額も大きく増える
  • 物件を賃貸に出すことはできない (賃貸する場合はEquity loansの全額返済必要)
  • 6年目から金利が徐々にあがっていく
  • 返済時に査定などの手数料がかかる

 

Equity Loansを利用すべきかどうか

私の場合は、将来的に貸し出すという選択を取れる物件を購入したいと思っていたのでEquity Loansは利用しませんでした。

 

特にEU離脱発表後は住宅価格も停滞しているので、急ぎでマイホームを購入したいという状況でなければまずは購入に向けて十分な頭金を貯めるほうが賢明です。

Would a 95% mortgage be a better way to buy a home?

 

もし利用する場合は住宅に占めるローン金額が増えることには変わりないので購入後の住宅ローンシュミレーションと合わせて、Equity loansの返済計画も事前に行うことをおすすめします。

 

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